【高校フォトメディア研究部】「高校生フォトプラン」特別講義に参加しました
夏休みも終わりに近づいた8月26日(月)に、フォトメディア部は希望者とそのOBで、日本写真芸術専門学校(渋谷区)で開かれた「高校生フォトプラン」特別講義に参加しました。今年で12回目を迎えるこのフォトプランは、全国から7万人以上が応募する大規模な写真コンテストです。生徒にとって、プロの現場に触れながら写真表現を学ぶ貴重な機会となりました。
【午前のレクチャー】
講師からは「いい写真とは何か」をテーマに、歴代の受賞作品を振り返りながら解説がありました。グランプリ作品の「欲張りオーバー」は、一見何気ない食事中のワンシーンでしたが、「偶然性」や「撮影者と被写体との関係性」が評価されたことが強調されました。また準グランプリ作品「世界ってこんな色だっけ?」では、色や構図を工夫して「言葉にならない感情」を表現する力が紹介され、生徒たちは「写真に込める意図」の重要性を学びました。
【屋外での撮影実習】
レクチャー後、生徒たちは実際に校外へ出て撮影を行いました。標準・広角・望遠といったレンズごとの特性を体感しながら、アングルや距離感を意識した撮影に挑戦しました。報道写真家ロバート・キャパの「いい写真を撮れないのは、あと半歩の踏み込みが足りないからだ」という言葉を胸に、生徒たちはいつもより被写体に近づき、さまざまな視点からシャッターを切りました。
【参加者の作品講評】
最後に行われた講評では、生徒の撮影した作品を互いに見合いながら意見を交換しました。撮影者自身が「どのように伝えたいか」を意識しているかどうかが評価の分かれ目となり、「きれいな写真」と「いい写真」の違いを体感できたようです。
【生徒感想】
高屋敷:カメラが大好きな身としては色々な撮り方や機材のことを教えていただき本当に嬉しかったです!特に、普段使うことのできない600mm f/4を触ることができ、Nikon D850を使った時は嬉しすぎてずっとにやけていました。フォトコンはまだ応募できていませんが、色々な物を撮る身として写真の撮り方の基本とも言えるアングル・ポジション・ディスタンスを再認識するとともに少し発展的な内容も教えてただき、とても勉強になりました。
永井:普段なら絶対にさわれない、上位機種のNikon D850とAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8Gというとても素晴らしいカメラとレンズを持って、渋谷という街がまるごと被写体になるような場所に飛び込めた経験は本当に貴重なものでした。数多くのフォトコンに応募する身として、どのような視点でシャッターを切るべきか、ものすごく学びになりました。
山崎:マイ機材がコンデジな僕には夢のような環境でした。フォトコンで勝つための実用的な撮り方、それを良い機材ですぐに実践に移せたのでとても頭に入りやすかったです。また、過去に撮影した写真についても講評をいただき、その写真をみた上で、「テーマに合う切り取り方」や「全体を収めないことで大きさを演出する工夫」等のアドバイスをいただくことができました。トリミングや画角の工夫なども教えていただき、今後の写真に活かせる実用的な内容で、とても勉強になりました。
【顧問:山本 周】
今回の講義を通して、生徒たちは「偶然性と意図性のバランス」「自分にしか撮れない一瞬を探す姿勢」「他者に伝わる表現の工夫」といった、写真表現に欠かせない視点を学びました。また、豊富な機材に生徒も私もテンションがあがりました!(その様子は記事内の写真をご覧頂ければ分かるかと思います。)今後の作品制作やコンテスト応募にもつながる、実践的な学びの時間となり、非常に素敵な時間でした。
【それそれのベストショット】