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【高校GIC】成城大学・大貫祐大郎先生によるSTEAM特別授業

■「行動経済学×データサイエンス」で社会課題を解決する
先般2025年11月28日、GIC(Global Innovation Class)2年生を対象としたSTEAM特別授業が行われました。講師にお招きしたのは、成城大学データサイエンス教育研究センターの大貫祐大郎専任講師です。「行動経済学×データサイエンスで拓く社会課題解決への道」をテーマに、専門的な知見からご講義いただきました。

■人間は必ずしも合理的ではないという発見
講義は、身近なお金や買い物の例からスタート。「同じ500円の差でも、元の金額によって価値の感じ方が変わる」といった人間の不思議について解説がありました。
生徒からは「アンカリング効果など、無意識に判断を左右される人間の非合理性に驚いた」「この非合理性こそが解決策のヒントになるのが面白い」といった感想が寄せられ、心理的なバイアスへの理解を深めました。

■なぜ、行動経済学に「データサイエンス」が必要なのか
心理学に近いイメージのある行動経済学ですが、今回の大きな気づきは「データによる証明」の重要性でした。
「行動経済学が問いを立て、データサイエンスがその答えを見つけるツールになる」「統計やプログラミングで大量のデータから法則性を見出すからこそ、社会を動かす仕組みが作れる」と、数学・情報の学びが人の心や社会実装と直結していることを実感したようです。

■学びを「ナッジ(仕掛け)」に変えて社会へ
後半は、トイレの清掃維持に役立つ「ナッジ」の事例や、AIを用いた高齢者の負傷予兆検知など、具体的な社会実装の事例が紹介されました。データサイエンスが「誰かの役に立つ瞬間」を目の当たりにし、生徒たちの探究心に火がついた様子でした。

■授業を終えて
終了後の質疑応答では、「人の行動はどこまで数値化できるのか」といった本質的な問いが投げかけられました。今回の高大連携授業は、日頃の探究学習を「社会をより良くする仕組み作り」へと昇華させる貴重なきっかけとなりました。成城大学の大貫先生、ならびにご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。

■生徒たちの声(アンケートより抜粋)
・行動経済学は、人の心の理解から始まったことに驚いた。数値だけで物事を見るものだと思っていたから。
・ビジネスでサービスをどう利用してもらうかの推測に、データサイエンスは不可欠だと感じた。
・人間らしい迷いや癖を研究して、社会を便利にする。非常に興味深い学問だと感じた。
・ナッジという言葉は難しいイメージだったが、うまく作れば仕掛けられた人も仕掛けた人も目的が達成できる。その可能性を再認識した。
・リベラルアーツで学んだ時に面白いと思った内容だったが、今回その面白さを再確認できた。自分の思考の仕方が専門的な考え方に通じていると言われたことは自信になった。

■担当教員より(高2STEAM・山本)
生徒たちがこれまでSTEAMの授業で積み上げてきた「統計的な視点」や「プログラミングの手法」、そして「社会への問い」が、行動経済学という学問を通じて鮮やかに統合されていく様子が見て取れました。文理の枠を超えて、自分の学びが社会を良くする具体的な武器になるのだと確信した、GICらしいデータサイエンスにおける探究の深化が見られた貴重な機会となりました。