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中学2年生 模擬裁判を行いました

 去る12月19日(土)に、中学2年生が模擬裁判を行いました。

 東京弁護士会の弁護士の方7名のご指導のもと、裁判官役、検察官役、弁護士役各5名の生徒が住居侵入、窃盗未遂事件の刑事裁判の審判に臨み、他の生徒はその模様を傍聴するという形で進められました。あらかじめ設定されたシナリオに基づいて行われたものの、実際の法廷さながらの展開と言葉も難しい司法用語が頻繁に使われたことで、役を務めた15人の生徒諸君はもちろんのこと、傍聴した他の生徒も緊張しておりました。しかし、被告の罪状認否に対する質問の場面では、検察官と裁判官役の生徒から矛盾点を突く鋭い質問がアドリブで出、被告役の教員の答弁の語調が少々鈍るという予期せぬ展開もあり、判決の行方に皆の関心が向きはじめるという盛り上がりをみせました。

 審理が一通り終わり、裁判官が判決を決める時間を使って傍聴席の生徒に判決はどうなるかを聞いたところ、圧倒的に窃盗未遂については無罪とする人が多く、裁判官の判決が待たれる状況となりました。裁判官役の生徒がだした判決は有罪。判決理由も証拠物件と犯行意志を結び付けるものでまとめられ、論理だったものでした。傍聴席の生徒の判断とは違う判決に、傍聴役の生徒の反応は意外さを隠しきれないものがあったようですが、判決理由はそれを覆すだけの力がありました。

 中2の公民の授業では裁判員制度や憲法などを学んでいましたが、実際の法廷でのやりとりを再現した模擬裁判を通して、事実確認と判決までにいたる慎重な審議の展開に、法の厳正さに気づいた生徒も多かったと思います。