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【入学式メッセージ】聖学院が信じる世界

創世記1章1~5節

「我は君が学園を聖学院と名付けた。
その意義は聖なる学院にあらず。
聖學の院である。
聖學とは聖人の学である。
聖人の学とは聖人の教えを学ぶばかりではなく、学んで聖人となることを言う。
されば本学の理想は聖人を養成することにある」
初代校長、石川角次郎先生の言葉です。

聖人になる。それがこの学校の目標です。
皆さんにはこれから6年間、聖人になるその訓練を積んでもらいます。

ただ聖人といってもそれは日本語にはない言葉です。
私たちは今、聖人をOnly Oneと言い換えています。
Only Oneとは何か。
それを考えるために私たちはこう言っています。
Only OneはNumber Oneとは違う。

Number OneとOnly Oneは何が違うのか。
Number Oneの性質はどのようなものでしょうか?

Number Oneは必ずnumber two number threeが必要です。
Number Oneは自分以外の者と比べて自分を理解する。
いつでも自分以外のものが必要です。
それはいつでも自分以外のものを意識しているということです。

どうして自分以外のものを意識しなければならないのか。
理由は簡単なものでしょう。
怖いからです。
自分以外のものが自分に何をしてくるのか、分からない。
怖い。
自分以外のもの。
究極は世界です。
世界が怖いと思っているのです。

この恐ろしい世界で生きていくためには、自分の力だけではどうしようもない。
他の人を常に意識をする。
他の人と自分が、どちらが上かをいつでも考えている。
下に行ってしまっては暗い世界に飲み込まれてしまう。
上にいなければならない。
もっと上に。
自分以外のものを意識するNumber Oneの世界観
その根底にあるもの、それは、世界は怖いです。

聖学院はOnly Oneだと言ってきました。
本当の自分を見つけなさいと言ってきました。
自分以外のものを意識するなと言ってきました。
Number Oneとは違う世界観を持っているからです。
聖学院が信じている世界は、今日一緒に読んだ聖書にある世界です。

神様が世界を作った
光あれと言われた。
光があった。
神様はそれを見て「良し」と言われた。

ここの描かれている世界はどういう世界か。
良い世界です。
この世界は良い。
それが聖学院の信じている世界です。

だから何かに怯えたり、人を意識したり、自分以外のところに心を持っていって、おじ惑いながら生活するのではなく、
心を自分に落ち着けて、自分を見つめて、本当の自分は何なのか、それをしっかりと探し見つめ大切にする。

世界が怖いと思っているのは、私たちの普通の感覚です。
ですが普通の感覚で世界が怖いと思い続けていれば、必ずまた争い戦争を引き起こします。
世界は怖くない。
世界は良い。
そう思えれば自分を見つめることができます。
本当の私を見つけることができます。
私には私にしかできない仕事がある。
それを私は行う。
何にも捕らわれず、自分の信じることを行う。
自分の信じるもの。
そこから平和は生まれます。
そこからしか平和は生まれては来ません。

聖人になる
Only One。
今日から6年間皆さんが考え続けること。
それはこの世界を平和にするためのものです。

しっかり研鑽の日々を積んでください。

入学おめでとう。