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【中1 L.L.T.】中学1年生と社会の幸福な出会い

中学私立受験を経験した生徒は、自宅・小学校・塾の往復を繰り返していただろう。おそらく彼らはコミュニティの一員としてまちに暮らしている実感を持たないのではないか?――― そんな問題意識から、2月24日(水)に行われた中1のL.L.T.(Learn Live Together)の授業では、ボランティア活動に励む大学生と対話する機会をもちました。大学生たちが中1の諸君にとって「社会へのかかわり方」の好例となってほしい。この願いに、聖学院大学ボランティア活動支援センターのスタッフと大学生たちが応えてくれました。

教室と大学生の自宅をZoomでつなぐ

対話会に先立ってアンケートを取り、自分の関心のある話を聞きました。テーマはこれら5つです。

① 外国人のこどもたちとの関わり
② 障がいのあるこどもたちとの関わり
③ オンラインでのこどもたちとの交流
④ 東日本大震災と復興支援活動
⑤ 防災の大切さを伝える

スプレットシートを利用しながら取り組みます

大学生に質問する中1たちとのQ&Aを、一部紹介します。

① 外国人のこどもたちとの関わり
【質問】どんな時にやりがいを感じますか?
【回答】誰かの役に立っていると実感する時に感じます。自分の活動が誰かの満足になることを心がけています。こどもたちにとって、私たちボランティアスタッフが兄弟のような関係になっていると分かり、そして彼らにとってこの施設がもう一つの家なんだと実感した時、私の方が満たされた思いをしました。

② 障がいのあるこどもたちとの関わり
【質問】障害を持つ人のこと差別する人もいますが、このことをどう思いますか?
【回答】私たちには好き嫌いがあり相性があります。いろいろな価値観が認められるべきですが、しかしそれでもとても残念なことだと思います。個人の価値観や偏見によって、だれかを差別・いじめるという行動に移されることがあれば、それは咎められるべきです。
ただし偏見に対しても、「その考えは間違っているから、絶対に考えてはいけないし、発言してもいけない」というのではなく、むしろ私たちは真摯に向き合い、学び、考え続ける必要があると思います。社会にそんな雰囲気があったとしても、「なぜ」という疑問をもって接する必要があります。なぜなら、私がそうしなければ、目の前にそのような存在が現れた時、関わろうとすらしなくなってしまうと思うからです。なぜ差別されやすいのか、なんでこの人は差別しようと考えるのかを考え、たとえ答えが出なくても、そういう矛盾や葛藤を抱えてゆくことが大事だと私は考えます。

④ 東日本大震災と復興支援運動
【質問】ボランティアをして何か変化したことはありますか?
【回答】 明るくなったと思います。そして好奇心旺盛になりました。ここにいてもいいんだという安心感をもらえたり、誰かのためにした事は自分にかえってくるというのを肌で感じました。ボランティアには、お金では得られない達成感、やり甲斐、生き甲斐を感じます。
ボランティアを始めるのに躊躇する方もいるかもしれません。だけど一度だけ、なんでもいいのでやってみて下さい。何かしらの心の変化がでると思います。そしてとてもいい経験になるはずです。私は少しの好奇心から一気に広がりました。タイミングは自分次第です。