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【中2Global Innovation Lab】MaKeyMaKeyを使って音楽制作

MaKey Makeyとスクラッチを使ってプログラミング

近年、データサイエンス分野の需要はますます高まり、その分野で活躍するためにはさまざまな知識が必要ですが、前提として“思考すること”に慣れていなければなりません。聖学院では“思考する”訓練の一つとして、中学生を対象にした土曜日の課外授業『Global Innovation Lab(グローバルイノベーションラボ = GIL)』を行っています。

会場はフューチャーセンター

1学期に実施した中 2 GILの一つを紹介します。MaKey MaKeyを活用した、オリジナル音楽作品づくりです。MaKey MaKeyとは、マサチューセッツ工科大学のメディアラボによって開発され、シンプルな基盤に身近なものを繋ぐことによって、それ自体を楽器にできるツールです。MaKey MaKeyとプログラミングを掛け合わせることで、より表現の幅を広げます。

 

何をつなげようか相談中

1日目は、各自のiPadを使い、”スクラッチ”でのプログラミングに挑戦しました。様々なお題のミッションに取り組んだことで、スクラッチを自在に操作できるようになりました。

【1日目の学びのテーマ】
① スクラッチ(音楽のブロック)に慣れる
② 音楽とプログラミングの関係性に興味を持つ
③ 自分たちが持っているタブレットで様々なことができることを実感する(ipadを家でもたくさん使おう!)

大学生のサポーターと一緒にミッションに取り組む様子

2日目と3日目は、scratchとMaKey MaKeyを組み合わせて、オリジナル音楽を作成しました。iPadの中だけの演奏にとどまらず、MaKey MaKey を用いて粘土やアルミホイル、スプーンなどを楽器に拡張して演奏をしました。最後の発表では、各班は思い思いの楽器を作成し、楽しい音楽が響き渡っていました。

【2日目・3日目の学びのテーマ】
① ものの拡張(アイディアを出し身近なものに新しい価値を付与する)
② 身近なものを楽器にしよう(出したい音に合わせて、オリジナルのキーボードを作成)
③ 電気回路を学ぶ(音のなる仕組みを考え、ひとつの教科にとらわれない視点を見つける)

緑色の粘土をつなげて

床にアルミホイルを並べて固定

また、今回のプログラムは本校のOBが企画や運営を行い、後輩たちを熱心にサポートしていました。OBのコメントを紹介します。

■1日目担当 長谷 玄武
まずは「プログラミングに慣れ親しんでもらう」ということを意識して、初日のコンテンツを構成しました。同じ課題に対しても、それぞれの生徒が全く別の世界観を持った作品を作り上げていて、独創性に溢れた素敵な時間になりました。

■2・3日目担当 安井 悠起
メロディーを作りそれに、即興で打ち込むことを課題で提示したんですが、調べたり、知識を総動員して試行錯誤している姿が素晴らしかったです。次回行うときはより高度な授業レベルでやっていけたらと思います。

■2・3日目担当 橋本 瞭平
音楽をつくったり既存の曲をscratchで演奏してもらうにあたって、リズムと音の高さ、スピードなどを数字で入力してもらいました。僕自身もscratchで数値を入力していつくしみふかきと、アメイジンググレイスを演奏しましたが、なかなか難しかったです。
生徒の皆さんはこの2曲よりもっと難しい曲をネットで楽譜を探して楽譜の読み方などを調べて打ち込んでいたのですごいなと感心していました。

司会をするOB安井君

【GIL・STEAM 担当教員 山本 周より】

GILは、昨年度から独自科目として設定した中学情報プログラミングの発展形とし、さらには高校新クラスへつなげるものとして、運営しております。
その中には、思考力ラボ(GILの旧名称)で培ってきた知見を活かしつつ、高校Global Innovation Classで実施しているSTEAM授業での取り組みと、聖学院の学びを受けてきたOBと共にワークショップを企画・運営しました。
変化が激しく、正解がないような時代の中で共創し、自身に問いかけながら新たな価値を考えるモノづくりのマインドやそれを実現するためのスキルを培う形となっております。