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【海外研修】タイ研修旅行、メーコックファームにて折り返しのフィードバック

タイ研修旅行に帯同している伊藤航大教諭から、現地レポートが届きましたので、以下紹介いたします。今回のレポートも、生徒たちの魂が揺さぶられる体験がありありと描かれ、感動しました。

伊藤豊教諭のファシリテーションのもとフィードバック

私たちは、12月23日より、メーコックファームへお邪魔しています。メーコックファームは、山岳民族の就学支援をする施設で、タイの中でも最北端に位置し、ミャンマーが目と鼻の先にあります。そして、メーコックファーム創立者の一人である戸邉治朗先生は、本校の元校長でもあります。

活動も折り返しを控えたところで、これまでの振り返りを行いました。3グループに分かれ、伊藤豊教諭、武井教諭、伊藤航大のファシリテーションのもと、思い出を言葉にしながらフィードバックを行いました。

武井教諭のグループ

私、伊藤航大の班では、8人の生徒を2人ずつ4ペアに分けました。The Prince Royal‘s College(タイの現地校)と、暁の家(現地民族への農業支援、奨学金を通じての学生支援を行う日本人が経営する施設)での、最も思い出深い写真をそれぞれ選びました。選んだ写真をペアで見合いながら、なぜそれを選んだのかなど意見や感想を交えて、相手に説明をしました。聞き手は「そのときの自分は何をしていて、どんなことを考えたのか」を相手に合わせて応えていきました。写真を軸に、お互いの思い出、心が震えた瞬間、モヤモヤを感じたことを共有しました。

写真を見ながら意見交換をする金くん(左)と篠原くん

その後、話し合ったことをノートにまとめる作業を行いました。ノートには楽しかったことだけではなく「後悔したこと」「もう一度その活動をできるなら」「辛かったこと」といったネガティブな感情も含めて、思いのたけを書き綴りました。生徒たちは、話し合う時間も記録する時間も「もっと欲しい!」と、溢れる思い出や魂の叫びを言葉で表現しました。

その工程の中で栃本君は「コーヒーの収穫があんなにも大変だったのに、手元に来るコーヒーはほんの少しになってしまうことがとても驚いた(収穫したコーヒーチェリーから焙煎されたコーヒー豆になった時点で、最初のおよそ9分の1の重さにまで軽くなってしまいます)」と話し、ペアのアダムス君は「本当にそう思う。毎朝のコーヒーを飲む時、もっと大切に飲みたくなった」と応えていました。遠いタイの地で行われている出来事が、自分の生活に置き換えて話せているところに、学びの機会を強く感じました。

アダムスくん(左)と栃本くんによる発信・共有

フィードバックを行う際には、その時々に生まれた感情の記録が大切です。同時に、自分以外の仲間がその思い出をどう感じているかという視点も振り返る有益な要素です。これから、メーコックファームで子供たちとの交流が始まります。生徒たちの学びを最大化できるよう、最後まで伴走していきます。