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【GIL】未来のゲームセンター、開店です!

試行錯誤した手作りのゲーム筐体を出展し、お客様を迎えます

先般6月13日にホームページで紹介したGlobal Innovation Lab(GIL)の「未来のゲームセンターをつくる」プログラムは、7月1日(土)に発表会を行いました。(これまでの工程Day1~Day2はコチラから)

【Day3~Day5の概要】
Day3ではDay2で出したアイディアを元に完成図を描き、制作に取り掛かりました。使用するセンサー、モーターは各班で指定されており、時にVIVITAさんや教員、大学生にアドバイスを求めながらプログラムを作成していました。 材料は既に準備されたものですが、全てが無限に使えるわけではありません。準備費が足りないと嘆いていた生徒もいましたが、「3Dプリンタで作ればいいじゃないか」と転換させ、よりオリジナリティの高い作品が完成したことはとても素晴らしかったです。

また、少ない時間の中でも形にする工夫として、敢えて「縛り」を与えました。大学生が考えた「ひとことテーマ」と「必ず使用しなければいけないVIVIWARE Cellをひとつ」を各班ランダムに割り当て、アイディアの取っ掛かりにしてもらいました。例えば、「ひとことテーマ」で与えた縛りは「対戦」「確率機」、「VIVIWARE Cellをひとつ」で与えた縛りは「Joystick」「Motor」です。

今回、生徒たちが最も苦労したところは、ものづくりにおけるバランス感覚です。限られた材料や時間、人員の中で、自分たちが大切にすること(体験してもらう人に何を感じてもらうか、どう楽しんでもらうか、何を未来とするか)を軸に置きつつ、バランスよく散りばめて作り上げていくことは、大人でも難しいことです。

VIVIWARE Cellをつかって制作

念入りに最終チェック

【Day6の概要】
6日間の活動を経て迎えた発表会当日。しりとりとルーレットを組み合わせた班や、射的の動きに音を合わせることに注力した班など、個性あふれるゲームたちが集まったゲームセンターが誕生しました。お客様として中1たちに参加してもらい、彼らに楽しんでもらえるような呼び込みや丁寧なコミュニケーションを心がけました。

お客様の中1たちを迎え入れます

「どんなゲームなのかな?」

【良い作品のピックアップと紹介】
『1班:ゴルッチャ』
スライダーをつかってモーターの速さを変えて、ボタンを押すとスイング!緑を基調とした「ぽい」フィールドに、様々な障害物やただ速く振ればいいわけでもない設定など、工夫が盛りだくさんでした。

『4班:異種格闘技オリジアン』
VIVIWAREを使った対戦ゲーム!古くからある型ではありますが、VIVIWAREというテクノロジー、レーザーカッターで作られた特注ギアを加えることで近未来感もプラスされ、まさに今回のテーマ「未来のゲームセンター」を体現するような作品に仕上がりました。装備する武器はチューンアップすることもでき、大人たちの心でさえもくすぐられてしまいました。

『9班:速ダー』
ダーツ×速さの勝負!うまく的に通すだけではなく、速さも必要になるという中々燃えるゲームを作ってくれました。まるで本物のゲームセンターのように、リアルタイムでランキングを更新してくれるなど、参加者を盛り上げる工夫もばっちりでした。

『1班:ゴルッチャ』を操作中

『4班:異種格闘技オリジアン』呼び込みも大事

『9班:速ダー』リアルタイムでランキングを出します

【制作した生徒たちのコメント】
楽しい作品を作るには、時間がかかることを知った。(中2)
グループでプログラミングや制作などに取り組む様子、その楽しさが伝わってとても面白かった。(中2)
未来の〇〇を作るというテーマで、もう一度制作したい。(中2)
考えることで脳が刺激される感覚があってよかった。(中3)
お客さんの反応を見たりするのが楽しかった。(中3)
記念祭にGILからゲームセンターを出展させたい。(中3)

【サポートしている大学生の感想】

(阿知波さん)
生徒たちは普段からゲームに親しんでいるものの、ゲームセンターで遊んだ経験はあまりないのではないかと思い、やや不安も感じながら生徒たちの話し合う様子を伺っていました。いざ蓋を開けてみると、UFOキャッチャーやテーブルゴルフのようなゲームセンターの定番だけではなく、紙相撲やビンゴなどのアナログゲームとVIVIWAREをコラボさせるような作品など、ユニークなものがいくつも見られました。これは受動的にゲームを楽しむだけではわからないゲームの魅力を、生徒たちが自ら考え意見を出し合った結果が色濃く反映されているのだと思います。

(三浦くん)
今回は、VIVIWAREを使って「未来のゲームセンターを作ろう」というお題のもと、中学2・3年生の生徒が、6日間作品制作に取り組みました。どのようなステップを踏んでいくべきか、大学生の間で何度も話し合いを重ねました。そして、最終日の発表会に生徒たちは完成度の高い、また今までに見たいことのないゲームを作ってきてくれました。その姿は、「やる時になったらやる」、そして「納得いくまで作品に向き合い、完成度の高い作品を作れる」という聖学院ボーイズだと証明してくれるものでした。今後も、聖学院ボーイズが楽しめるワークを作り、運営に携わっていけたらと願います。

(安井くん)
生徒たちは、それぞれで出し合ったアイデアに、コンセプトやタイトルを考え、どんな形にするか、どの材料がどれくらい必要なのか、一生懸命考えていました。今までやったことがないことに果敢に挑戦していた姿や、一つ一つの試みがうまくいかなくても諦めずにやってみる姿、進んでモノを創る姿を見せてくれ、本当に素晴らしいと感じました。ぜひその姿勢を持って聖学院で創作活動を続けてほしいと思います。

ゲームセンターは5階フューチャーセンターに出現

GIL初の試みである、6日間でのワークは無事大盛況に終わりました。中1でのGILや理科授業での経験を踏まえ、企画から創作という自由度の高い活動でしたが、最終日会場に並んだ作品はどれも聖学院の中学生らしさ全開で、来場した中1のみならず作った自分たちも思わず楽しんでしまうようなものでした。ゲームセンターが閉店するとき、中1から「楽しかった、自分たちも作ってみたい」の声が聞けたことは先輩たちの作り手の思いが伝わった瞬間でした。これからも今回の経験を活かし、新たな聖学院らしい学びの形に挑戦していきます。(担当教員:山本 周・諸橋 陸)