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【高1学年行事】社会との繋がりを模索するソーシャルデザインキャンプ

網代:漁港の見学、現地の方々から説明を受ける

5月22日(月)から24日(水)の2泊3日の日程で、静岡県・神奈川県を中心に、地域が抱えている社会課題についてグループワークで作業を進め、解決策を提案しプレゼンテーションをする、ソーシャルデザインキャンプを行いました。

クラス横断的にグループを編成しているため、中学から一緒にいる仲間でも、話をしたことのない人もいます。1日目はチームビルディングで、グループの結束を固めます。伊豆市にあるアスレチック施設で、アトラクションをグループで取り組んでいます。体力だけでなく、頭脳も要するので、簡単ではありません。お互い声を掛け合いながら、ミッションをクリアして、グループの絆を深めることができました。

2日目は、5つのツアーに分かれ、フィールドワークに向かいました。現地の仕事場を見学し、お話を伺いました。問いの解決策を探るため、グループで事前に考えてきた質問をしていきました。

【各地域のツアーと、考える問い】
① 沼津 地域から始める、循環型社会の可能性について考える
 「沼津における環境活動を持続可能なものにするためには?」 
② 三島 障がい者が地域社会でイキイキと働くための取組みを学ぶ(農業と福祉)
 「三島野菜の価値がより高まるためには?」
③ 網代 伝統産業である漁業の再発展を考える
 「網代の漁業の可能性を日本の高校生に広めるには?」
④ 真鶴 官民連携で発展する真鶴町で住民参加型の街づくりについて学ぶ
 「真鶴への移住者を増やすためには?」
⑤ 熱海 海を保全する活動から豊かな海と環境について考える
 「熱海における環境活動を持続可能なものにするには?」

熱海:海岸の砂を採取してマイクロプラスチック探し

湯河原の宿泊施設に戻って、フィールドワークしたことを整理し、考える問いとなる答え(解決策)を探っていきます。各ツアーの中で、4つのグループに分かれます。毎年、この行事でお世話になっている株式会社リディラバの皆様にご協力いただき、各班のファシリテーターとして入っていただいております。リディラバの皆様の助言により、グループの生徒たちも難しい社会課題の解決策を考えていっております。各グループで、問いの解決策について、プレゼンテーションの資料を作成していきます。

宿舎に戻ってプレゼンづくり

班ごとで話し合っていきます

付せんを使って議論しました

3日目は、各ツアーのグループで、プレゼンテーションをします。昨日フィールドワークでお世話になった方にもZoomで中継して参観し、講評もいただきます。最後に、各ツアーで最も良かったグループに学年全体の中で、プレゼンテーションし、最優秀グループを決定します。最後に、各ツアーで良かったグループには、賞状と御菓子が贈呈。最優秀グループ(網代4班)には、さらなるご褒美として、今回の研修地に近い小田原漁港で400年以上に渡って水産仲卸業を営む鮑屋(あわびや)さんから、低利用魚を使ったサバのオイル漬けをご提供いただきました。しかも最優秀メンバー全員分です! 低利用魚を使った瓶詰めなんて、まさに今回のソーシャルデザインキャンプのテーマの一つでもあるサステイナブルな品物です。全てが繋がっていることが分かりますね。ご提供いただきました鮑屋さんをはじめ、地元の方々のご厚意に心から感謝申し上げます。

予選での発表

本選は全員が見つめる中、発表します

本選の優勝グループ!副賞を持って記念撮影

行事終了して2日後の26日(金)には学校で、各ツアー・グループに分かれてソーシャルデザインキャンプの振り返りを行いました。この日は、「各ツアーの問いから、解決策までの考え方は、どの程度、実現可能性があるか?」を目標にワークショップを行いました。模造紙に「問い」と「解決策」を書きます。その模造紙の上に、エージェントと呼ばれる、「問い・解決策」を促進する・阻害する・関係するものなどをLEGO®ブロックを使って表現します。さらに、関係性あるもの同士を線で結びます。どこかのエージェントを動かしたら、それに連動していく何かを想定します。エージェントの関係性と解決策の実現可能性を考える作業をしていきました。グループの中では、ソーシャルデザインキャンプ本番では見えてこなかった考え方も見つけることができたようです。