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【中1情報プログラミング】自己紹介で学ぶ「伝わるデザイン」とプレゼンテーション

 中学1年の情報プログラミングでは、ICTの「C」=Communication(伝える・届ける)を大切にしながら、ツールをただ「使える」ようになることではなく、目的に応じて「選んで活かす」力を育てることを目指しています。スキルはあくまで手段であり、まず「何を伝えたいか」があって、その実現のためにどのツールをどう使うかを考える——そのような思考の姿勢を中学生のうちから経験してほしいという考えのもと、授業を設計しています。

 第1単元「自己紹介——魅力を伝える」では、「見たい・読みたい」と思ってもらえる表現とは何かを考えることからスタートしました。授業では、同じ内容で作られた5種類の自己紹介カードを比較し、Google フォームでクラス全員がリアルタイムに投票。票が集まったカードと見づらいと感じたカードを一枚ずつ見比べながら、色のコントラスト・文字の大きさ・要素の重なり具合など、「伝わるデザイン」を構成する要素を生徒自身が発見していきました。

 制作では、まず Google ドキュメントで自己紹介シートに載せる内容を言語化・整理し、その後 Keynote(Appleのプレゼンテーションアプリ)でデザインを仕上げる2段階の流れで取り組みました。「何を伝えるか」を決めてから「どう見せるか」を考えるこの順番は意図的なもので、目的を持ってツールを使う経験を積んでほしいという設計です。iPadを手に、配色やレイアウト、写真やイラストの使い方を試行錯誤しながら、それぞれが工夫を凝らしたシートを仕上げていきました。

 最後の発表会では、1人3分で自分のシートをスクリーンに映してプレゼンテーションを行い、クラスメイトがシートのデザイン・文字の読みやすさ・内容の充足・発表の質などの観点で相互評価をしました。実は、シートに書かれた内容をそのまま読み上げるだけなら40秒ほどで終わります。デザインが完成していれば、シートは投影するだけでも伝わるかもしれません。それでもあえて3分という時間を設けたのは、「いかに伝えるか」を問いたかったからです。テクノロジーを使って伝える力だけでなく、自分自身が言葉や態度で届ける力も、密かに意識してほしいというねらいがありました。生徒たちは3分を使い切るために、聴衆に問いかけて手を上げてもらったり、質問を受けたりと、意識的か無意識かを問わず、それぞれに工夫を見せていました。

情報プログラミング担当早川太脩先生

3分で自分のシートをスクリーンに映してプレゼンテーションを行います

クラスメイトのプレゼンテーションに対し、評価をします

 次の単元では、自分のカバンの中にある物を1つ選び、複数枚のスライドとアニメーションを活用したプレゼンテーションに挑戦する予定です。評価の重心もデザインから発表スキルへと移り、「伝わるデザイン」を土台に「声と言葉で届ける力」へとステップアップしていきます。テクノロジーを遠ざけるのではなく、自分の伝えたいことを実現するための手段として使いこなせる力を、生徒一人ひとりの中に育んでいきたいと考えています。

(文:早川太脩:情報プログラミング担当)